区別
先日、新中学1年生の割合の問題で、いちご、ぶどう、なしが出てきました。数学の問題とは何の関係もないのですが、いろいろなクラスの生徒に次のような質問をしました。
「この3つの果物を2:1に分けるときの条件を考えてください。」
私も答えを考えました。すぐに食べられるものと道具(包丁など)を使わないと食べられないもので、いちご・ぶどうとなしで分けました。
この問題の答えは多くあるので、生徒が何を考えるのか興味があります。2:1に分けられて、周りの生徒が納得すれば全部正解です。出てきた解答は、文字数で3文字と2文字でいちご・ぶどうとなし。母音が入っているかいないかでいちご・ぶどうとなし。上の方に果実ができるものと下の方にできるものでぶどう・なしといちご。種が中にあるものと外にあるものでぶどう・なしといちご、柔らかいものと硬いものなどなど…。どのクラスでもたくさんの意見が出ました。質問をしたクラスのほとんどの生徒が手を挙げ正解を出していました(どの生徒も入塾したときから積極的に手を挙げられたわけではありません)。
次に、それぞれの果物で「○○狩りに」行ったことがあるか聞きました。圧倒的に1番多かったのはいちご狩りでした。なぜ、いちご狩りに1番行くのかを聞きました。これも先ほどのことと同じで周りが納得すれば全部正解です。
いちご狩りは近くにもある。ハサミを使わなくても取れる。かがめばすぐに取れる。食べやすい。たくさん食べられるなどなど…。
生徒は、このようにクラスで1つのことを考えることで一体感を持ちます。そこで、関係性が高まります。そうなると自分以外の生徒にも関心・興味が出てきます。だから、ほかの人のことでも自分のこととしてとらえられることが増えます。結果として、経験できることが通常の何倍にもなるのです。これが「アンテナ」を張るということです。これができるところが集団授業の良さの1つです。個人では限界があることを集団ではできるのです。エッセンシャル・アカデミーの合格実績は「合格体験記」にもあるように、こういったところから生まれています。